
宝塚市教育委員会が主催し、サインズスクエアが企画・運営を担当している小学生向けのメタバース授業「デザイン探偵団」の第2回を、2026年10月22日(木)に開催しました。今回のテーマは「わかりやすい看板」です。2つの看板を見比べるクイズでデザインの考え方を学んだあと、子どもたちは動物園の看板を自分で考えるワークに取り組みました。当日の様子をご紹介します。

デザイン探偵団とは
デザイン探偵団は、宝塚市のメタバース空間「宝塚e-Park ナゾときタウン」で、毎月第2・第4木曜日に開催している小学生向けの授業です。子どもたちは自宅からタブレットやパソコンで参加し、アバターを動かしながら授業を受けます。顔を出す必要はなく、発言はチャットや手を挙げるボタンでもできるので、話すのが少し苦手な子も自分のペースで参加できます。授業に参加せず見学するだけでも大丈夫で、イベントのない日にもメタバースの中を自由に散策できる時間があります。
授業では毎回、身のまわりの「困った」をデザインでどう解決するかを考え、最後は自分のアイデアを絵に描いてみます。
まずはゲームで操作に慣れるところから
初めて参加する子も安心して授業に入れるよう、デザイン探偵団はアシスタントのスタッフと一緒にメタバースの操作を練習するところから始まります。今回はチャットを使ったしりとりでみんなの言葉をつなげたあと、「船長さんの命令」ゲームに挑戦しました。「船長さんの命令です」と言われたときだけ動くというルールで、ハートのリアクションや手を挙げる操作、エリアの移動、ダンス、そして車に乗って建物のまわりを一周するところまで、ひと通りの操作を体験しました。「命令です」と言われる前にうっかり動いてしまう子がいたり、みんなで車に乗って外を走り回ったりと、始まって数分で教室はにぎやかな雰囲気になりました。

前回描いた絵が、本物の看板デザインになりました
第1回では、動物園でキリンのいる場所がわかる看板を考えるワークを行いました。今回の授業の冒頭では、そのとき子どもたちが描いてくれた絵を、サインズスクエアのデザイナーが実際の看板デザインに仕上げて紹介しました。
首の長いシルエットでひと目でキリンとわかるもの、模様のある顔に矢印と「あと100メートル」を添えたもの、赤や青の看板で目立たせたもの、「この先でキリンが待ってるよ」と呼びかけるもの、カラフルな文字で楽しさを伝えるものなど、一人ひとりの工夫がそのまま看板の形になっています。

自分の描いたアイデアが看板になって戻ってくるのも、デザイン探偵団の楽しみのひとつです。
「どっちがわかりやすい?」2択クイズ
今回のメインはクイズです。画面に映る2つの看板を見比べて、わかりやすいと思う方を選び、教室の中にある「A」か「B」のエリアへアバターを移動させて答えます。ここではその中から3問をご紹介しますので、ぜひ一緒に考えてみてください。
問題1 キリンの案内看板、見やすいのはどっち?

子どもたちは全員がBを選びました。Aの看板もかっこいいのですが、木の葉の緑の前に緑の看板と緑の文字が並ぶため、遠くからだと見えにくくなってしまいます。好きか嫌いかではなく、みんなが間違えずにわかるかどうかで考えるのがデザインだというお話がありました。
問題2 トイレの場所、すぐわかるのはどっち?

こちらも全員がBを選びました。マークなら文字を読まなくても、遠くからでもトイレだとすぐにわかります。
問題3 動物の名前、文字と絵のどっちがわかりやすい?

パンダやゾウ、ライオンのように見た目がまったく違う動物の看板では、子どもたちは全員が絵の方を選びました。ところが、チーターとヒョウのようによく似た動物の看板に替えると、答えが半分に分かれました。似ている動物の場合は絵だとかえって見分けにくく、名前を文字で書いた方が間違えにくくなります。絵がいつでもわかりやすいとは限らないという、子どもたちにとっても少し意外な発見になったようです。
ほかにも、えさやりの時間を伝える看板や、「おりを叩かないで」という注意の看板、園内の案内地図など、全部で6つの問題に取り組みました。デザインには一つの正解があるわけではありませんが、子どもたちの答えはほとんどの問題でそろいました。できるだけ多くの人が「わかりやすい」と感じるものを考えることが、デザインではとても大切だということを、クイズを通して実感してもらえたと思います。

ワーク「人気の動物がいる道へ案内しよう」
後半は、いよいよ子どもたちがデザイン探偵団になる番です。舞台は動物園の分かれ道で、左の細い道の先にはゾウやライオン、コアラ、シマウマ、ゴリラ、トラといった人気の動物たちがいるのに、道が細くて動物がいるように見えないため、誰もその道に進んでくれないという困りごとです。この分かれ道に立てる白い看板に何を描けば、みんながその道に行きたくなるかを考えました。

ワークシートでは、次の4つを考えるヒントにしました。
- どの動物を、どのくらいの大きさで描くか
- 左に進むことを、矢印でどう伝えるか
- 動物や背景に、どんな色を使うか
- 「〇〇はこちら」「あと100メートル」など、どんな言葉を添えるか

約20分の集中タイムでは、色鉛筆やペンで色を塗りながら、それぞれのアイデアを形にしていきました。ワークシートが手元にない子も白い紙に描いて参加でき、描き終えた子はメタバースの中を自由に探検しながらみんなを待っていました。共有の時間には、ゾウやトラなど、思い思いの動物を描いたことを教えてくれました。
絵の上手さより、何を選ぶかを考えることがデザイン
授業の最後には、講師の西村から子どもたちに次のようなメッセージを伝えました。
「絵が上手な子もいれば、あまり得意じゃない子もいると思います。でもデザインでいちばん大事なのは、何を描くか、どのくらいの大きさにするか、どんな矢印や色を使うかを考えることです。自分のアイデアで困ったことを解決していくのがデザインなので、みんながどんなアイデアを出してくれたのかを見られるのが、先生はいちばんうれしいです。」
今回描いてもらった作品も、送ってもらったものはサインズスクエアで看板のデザインに仕上げ、次回の授業でプレゼントする予定です。
次回のお知らせ
次回のデザイン探偵団は、2026年11月12日(木)13:30〜14:30に開催します。新しいクイズとワークを用意して、みんなの参加をお待ちしています。初めての方も、最初に操作の練習をしてから授業に入りますので、安心してご参加ください。デザインがよくわからなくても、興味があれば大丈夫です。
- 対象:宝塚市にお住まいの小学生
- 時間:13:30〜14:30
- 今後の開催日:2026年11月12日・26日、12月10日・24日、2027年1月14日・28日、2月4日・18日、3月11日・25日(いずれも木曜日)
- 会場:メタバース空間「宝塚e-Park ナゾときタウン」(ご自宅などからオンラインで参加)
参加方法
- 宝塚市の申込ページからお申し込みください。
- 入室用のURLがメールで届きます。
- 当日、届いたURLをクリックして入室してください。
詳しくは、宝塚市のホームページ「宝塚e-Park ナゾときタウン」をご覧ください。
参加に関するお問い合わせ:宝塚市教育委員会 学校教育部 教育支援課(TEL:0797-87-1718)
この取り組みについて
「デザイン探偵団」は、宝塚市教育委員会が実施するメタバース事業「宝塚e-Park ナゾときタウン」の小学生向けイベントとして、2026年10月から2027年3月まで開催しています。サインズスクエアが企画・運営を担当し、授業では実際に起きている問題をデザインでどう解決するかを考え、子どもたちが自分のアイデアで社会の困りごとを解決できると感じられる時間を大切にしています。
サインズスクエアは大阪を拠点に、店舗やクリニックの外観デザイン・看板制作を手がけるデザイン会社です。「誰もが活躍できる社会環境の創造」をビジョンに掲げ、デザインの力を子どもたちの学びにも広げていきたいと考えています。
取材・お問い合わせ:株式会社サインズスクエア
担当:矢尾(やお)/デザイン部 TEL:06-6534-0555


